◎第2ペンギン荘のガラスはことごとくかわいい。
第2ペンギンは下宿を見に来てくれた方たちが「ガラスがかわいい!」とよく言われていた。
第2ペンギン荘は先のオリンピックの前年、1963年(昭和38年)に建てられた芸者さんたちが共同で暮らしていた下宿(置屋)である。
それを新たに下宿を冠したシェアハウスにしようとしているのだ。
第2ペンギンはこのころ(高度経済成長期)の建物はやっつけ仕事!と今まで偏見を持っていた。東京オリンピックで建設業の職人さんたちが不足したり、建物にも工業化の波が押し寄せて来た時代だと思っていたからだ。
だけれど、下宿の建物は結構こだわっている。
やっぱり信州という片田舎であっても松本市の温泉街の置屋。
芸者さんが住んでいるということもあって、ちょっと雅な感じなのだろう。
木サッシのガラスは今ではお目にかかれない縦縞の施されたもの。こんなガラスが随所に使われている。
第2ペンギンは今まで中からガラスを眺めていたが、趣向を変えて外から眺めてみた。
うっすらと生活感がにじみ出ている。
数カ月前まで生活感の微塵の欠片も落ちていなかった建物だがちょっとずつ生活感が出てきて、ペンギン(ヒト)の住む空間になってきた。
「近くの篶竹荘も最初はなかなか持って元・空家感がにじみ出ていたもんな!」
第2ペンギンは少しずつ下宿の改良を続けようと思った。
(更新:2022年7月11日)